昨日の今日だというのにも関わらず、相変わらずの飲みっプリに呆気にとられる俺と対照的に能天気な梨央。
昨日のあれは何だったのか…
あの、冷たくさめた表情を思いだしなから俺はこっそりとフェンスにもたれながら梨央の様子を伺っていた。
どうしてか、昨日の姿があれから脳裏からはなれなかった。
感情を無くした無表情な眼差しを…
だからなのか、今日の俺は自分でも自分の行動が理解できなかった。
「ちょっと来い」
そう言って強引にこっち側に連れ込んだ時、俺はもっと梨央との境界線を壊したい。無意識にそう思っていた。
俺と梨央の間にあるこの柵を飛び越えさせるように、もっと梨央の本心に近づけたら…と。
西田からもらった手持ち花火をだしに使えば、少し戸惑いながらも梨央は俺のテリトリーの中へと簡単に足を踏み入れた。
それが妙に嬉しくて、俺は間近で梨央の姿を見つめつつ、彼女との距離をさりげなく詰めていく。



