愛情の鎖


次の日、俺はいつもより早くマンションの屋上に上がった。

今日は久しぶりのオフだったが、基本今の俺にオンとオフは関係ない。

澤田の息の根を止めるまではのんびりと気を休める時は正直ないと思った方がいい。

そう言えばこの半年こんなに早い時間に此処に上がったのは初めてだが、思ったより眺めは悪くない。

高層マンションの屋上だけあってか、ここから見える景色は梨央じゃないけど妙に落ち着けるから不思議だった。

そんなことを考えながらもう何本かの煙草を吸っていると、いつの間にか梨央がひょっこり顔を出した。



「……あれ?今日は早いんだね」


そう言って笑顔を見せた時、俺は内心ホッとした。

ひょっとしたら今日は此処には来ないかもしれない。

そんな思いが少なからず脳裏にあったからだ。