ニヤリと微笑むコウさんの顔がやけに挑発的だ。
しかも潤いたっぷりの髪が妙に色っぽく、改めて直視できない。
「えっと……」
「ああ、わりぃ」
そう言ってコウさんの視線が突然私の首筋に注がれる。
その瞬間また、ポタリと鎖骨の辺りに水滴が落ちた。
ドキリと震える体。まるで狙ってるかのように私の体に次々と染み込むから、くすぐったくて変な気持ちになってしまう。
「あの……」
「今拭いてやるから」
突然彼の顔が私の視界から消えた。その代わり濡れた後頭部が鼻筋をかすめ、そのあとすぐ、胸元にざらりとした感触がダイレクトに広がった。
「つっ……!」
思わず言葉を失った。
一気に体が強張り、ピクリと体を震わせる。
最初は何をされているのか理解が出来なかった。でも、これはコウさんの……舌?
そう感じた直後、今度は這い上がるように首筋に生暖かい質感が落とされ、ビクリと体が小さな悲鳴を上げた。



