愛情の鎖


宗一郎さんが今まで以上の冷たい瞳で私を見下ろした。

その視線があまりに怖くて一瞬時が止まったような気がしたけど、

数秒後、私は手渡された写真の人物を信じられない気持ちでもう一度しっかりと瞳に焼き付けた。

それは間違いなく真白晃一、あのコウさんで、全ての意味を悟った時、急に額から冷たい汗が流れ落ちた。



「……どうし………」

「俺が気づいてないとでも思ったのか?ふっ、俺もなめられたものだな。梨央、君はさっき俺との約束が違うと言っけど、約束を破ってたのは君も同じだろう。俺の目を盗んであの男と何度も会ってた。その代償はちゃんとしてもらわないと」

「それが俺からの君の罰だ。当然だろう?」そう言ってあたり前のように私を見下した宗一郎さんに、私は目を見開いたまま凍りつく。


「もちろんやってくれるよね?」


衝撃で何も言えなかった。

追い討ちを駆けるように耳元に宗一郎さんの息がかかり、今までにないほどの大きな動揺が私に襲いかかる。