「コウっ……」
そのままキスが落ちてきた。
途中で声を遮られた私は、コウさんの豹変ぶりに驚きを隠せない。
咄嗟に目の前の胸を押し返そうとしてもびくとしない。
むしろキスは深くなる。角度を代えて、口内に深く侵入してくるコウさんの舌。
逃げまどう私の舌を絡めとると、熱く味わうように刺激する。
「…んっ、ふっ……」
鼻から気の抜けた声が漏れる。
戸惑うのに、拒めない。
気持ち良すぎるコウさんの舌使い。体からふにゃりと力が抜けていく。
「…んっ………」
「ふっ、なかなか可愛い声出せんじゃん」
唇を離したコウさんが至近距離で満足そうに笑う。
その表情にバクバクと、心臓が大きく揺れる。
「…ちょっ、急になにす……」
苦し紛れに両手で押し返そうとしてもダメだった。
その手はあっけなく捕まり、そのまま私の顔の横に自分の手と絡めるようにして張り付けられてしまう。
「なかなかいい光景だな。その顔、もっと壊して追い詰めたくなる」
「なっ……」
鬼畜、鬼畜だ。
なんとなく予想はしてたけど、かなりのドS発言。
この人絶対に容赦ない。
鋭いこうさんの視線を前にして、ビクビクと体が身構えてしまう。



