愛情の鎖


昨日の私は気分がハイになっていた。

というより、最近の私はちょっぴりおかしい。

自分でも驚くほどコウさんとの時間が楽しくて、それに比例するようにビールの量もちゃっかり増える。

だって、コウさんと一緒に飲むビールは格別に美味しいんだもん。

だからつい、飲み過ぎてしまった私は案の定、途中からトイレの中で息絶える。

散々失態を見せたあと、私は心底呆れたコウさんに朝方まで介抱されるという駄目なオチ。



「たくっ、これだからガキは……」


そう言ってベッドに寝かしつけてくれたコウさんの小言を頭の片隅で何となく覚えてる。

そんな彼への申し訳ない気持ちと、一緒に感じるコウさんのあったかい温もり。


正直体の関係はまだ……ない。

あの日から時間ギリギリまで一緒のベッドに眠り、キスはするものの、それ以上のことはまだしていない。

何故かコウさんは何もしてこないし、私も自分からは求めたりはしない。


……だけど、今はそれでいい。

ただ好きな人と抱き合って眠る幸せ。

一線を越えないプラトニックな関係。

それがなんとも曖昧で、妙に心地いいと思うのだ。