愛情の鎖


何故なら宗一郎さんは大の子供嫌いなのだ。

それは一緒になる時にはっきり言われており、私は彼の指示でこの3年間ずっとピルを飲み続けてる。

だから今回みたいな貧血は意外だった。

ピルを飲み続けてからは生理痛も軽く、こんな風に倒れたことなんてない。

きっと、それだけ疲れてたのかもしれない。

宗一郎さんがいたこの1週間、私はゆっくり落ち着いて眠れた記憶がほとんどないのだから。




「とりあえず大事なくて良かった」

「すみません。ご迷惑をおかけしました」

「そうだ。良かったら何か飲む?今コンビニでたくさん買ってきたの。ジュースにお茶、コーヒー、何でもあるわよ」

「あ、じゃあ、お茶で」

「了解」


そう言ってニッコリ笑った彼女の笑顔はとても魅力的なものだった。

絶世の美女、とまではいかないが、その表情には花があって、見た人全てをほんわかした気持ちにさせてくれるまさに癒し系。

コウさんと並んでいるのを見ても何の違和感もない。

年齢も同じぐらいに見えるし、むしろお似合いのカップルだと言ってもいいほどだ。