愛情の鎖


コウさんはあれからいつものように屋上に来てるんだろうか?

屋上にずっと顔を出さないことを変に思ってる?

コウさんの熱はあれから一晩寝てすぐに下がった。

あの日、彼の部屋で熟睡してしまった私は目を覚ますとすでに朝の5時だった。

慌てた私は隣で寝ているコウさんを残して急いで自分の部屋へ。宗一郎さんがまだ帰って来てないことに安堵すると、ホッと胸を撫で下ろしコウさんの携帯にメールを入れた。


『部屋に戻ります。また体調が悪化するようなら連絡してね。昨日はご迷惑おかけしました。アイス美味しかった』


すると、その昼ぐらいにコウさんから返信があった。


『昨日はどうも。熱は下がったから問題ない。暇ならまたアイスでも食べにこい』


そんなやり取りに自然と頬が緩む。

また行ってもいいんだ。

最後の文面を見ながらやたら嬉しくてしょうがない。

だってこれって、私に心開いてる証拠だよね?

あのクールなコウさんがそんなふうに言ってくれるなんてちょっと以外。

私のこと少しは友達として認めてくれたのかな?そう思ったら嬉しくて今日も1日頑張れそうな気がした。