呪われたかくれんぼ

もう。本当に調子くるう。
霊亜にだけは感情移入したくないんだけど。
「夜に校内放送。ってさ誰が話してたの?」
「分からないんだってば。」
ストレートに答えられるとは・・・
「東棟の二階ってもの多くて探しづらいよ。どうにかならないわけ??」
「いいから探してくれる?どう見ても今どうにかなる状況じゃないでしょ」
「分かったよ!」
そこまで言ったとき。

「   みぃつけた  」

え。もうここにいるの?
まだ始まったばかりなのに。
「ちょっと霊亜・・・」
そう話しかけると同時に振り向くと・・・
そこには
霊亜の姿はなくて。私と鬼だけ向かい合っていた。
飲み込まれちゃった・・・・・の?皆。私のせいで・・・・


  ごめんなさい!

でも、きっと霊亜なら

ごめんなさいって言うなら私たちの変わりに探してよね。

とか言いそう。
だよね。そうだよね。探さないと苦労が無駄になっちゃうよね。
こんなところでくじけてちゃあ、プライドがね笑
私らしくもないや。
「あんた・・・・何してくれるのよ!私の大切な・・・大切な・・仲間なのに!どうして!?目的は何なの!?どうしてほしいの!人を苦しめて。あなたの命が報われるの!?」
無言・・・か。都合よく昨日みたいに話すわけじゃないよね・・・
私の体は勝手に動き出して。
西校舎に走り出してて。
止まれない。



突いた先には包丁を構えた瑠亜達が、私に向かって振りかざす。
当然私の体は無反応。走り続ける。
当然鬼を走ってきて。
追いつかれそうなくらい速くて。
私は ニヤリ と笑みを浮かべる。

由衣を転ばせれば・・・いいんじゃないの?
好奇心。
駄目だよ。由衣はお友達だったんだからね。今でもずっと。だからー・・
脳裏に焼きつくその言葉。
でもさ、以前あんなことされてそれでも友達って言えんの?
違うよ。そうじゃない。きっと。裏切りられたならもうオワリじゃない?
だったら私は・・・

私はー・・・・・

「あらら。遊鈴さん。わざわざ殺されに来たのかしら?」
「・・・・違うよ。」
私は瑠亜の前に立ちつくしていた。
「殺されるのは・・・・あんたらだよ!!!このっ裏切り者!」
それと同時に鬼の声がする


 みぃつけた。

あ、もう死ぬの?何にも出来てないじゃない?
でもいいや。もう世界が終わってもさ、ううん。終わらなくても私の居場所ってどこにもないんだよ?