「あのね、翔と由衣と瑠亜は、裏切るんだよ?」
「ちょっと。瑳恵!なんで言っちゃうの!?あーあ、」
「ちょっと待ってくれ。瑳恵。俺はいつそんなことした?」
ふざけないでよ・・・
「翔。ふざけないでよ・・・・もう、翔も瑠亜も由衣も信じない!」
そういって泣きじゃくった私に一番に近づいてきたのは、雄太。
「大丈夫。俺が守る。」
「ちょっお前ら!屋上で・・あーもう知らねーからな・・」
「ごっごめん!敬介私はそんなつもりじゃ・・ってか翔とかいないし!」
「何言ってんの?さっき出て行ったよ?」
「そっそうなんだ・・・ごめん」
「そうよね・・瑳恵ったら本当に集中すると周りに目が行かないんだから」
「あはは。そうかな・・って!あんたいつからそこにいんのよ!!!!!」
ああ。心臓が止まるかと・・・
「いつって俺が守るってとこからいるわよ。失礼ね。」
「お前が、霊亜か?」
「呼び捨てとは失礼だわ。斧宮って呼んで。」
「あ、もう始まるよ。」
私の言葉を気に屋上を出た。



「えーっと転校生の斧宮さんだ。仲良くな。」
「初めまして。斧宮です。中学校は病院でずっと待機でした。」
「席は・・・遊鈴の隣な。」
「はい。」

ガタッガタガタッ

「初めまして。遊鈴さん。瑳恵って呼んでもいいかな?」
「え?あーうん。いいけど?」
「じゃあ私のことは特別に霊亜って呼んでね。」
「遊鈴。教科書見せてやれ。」
「はーい。」
「ごめんなさいね。見せてもらって。教科書持ってないのよ。」
あっそう?知ってるけどって言いたい!言えないんだよね・・・

気がつくと、机には一枚の紙が置いてあった。

『ゲームは今どこまで進んでいるのかしら?まさか、残り100も切ってないなんていわないでしょうね?』

うっこれはやばいなあ。

『そっそうだけど!?わっ私は悪くない!裏切り者がいるのだから・・・』

こう返してみる。するとすぐに

『裏切り者の名前を教えてくれるかしら?できれば苗字まで。』

なぜ苗字まで?

『えーっと、美代場瑠亜。三並由衣。宇山翔。の3人かな?』

はじめてフルネームで書いた。

『たった3人の邪魔者でこんなにしか進んでいないのかしら?ありえないわね。今日は、えっと、伊野君と、真鉈君を一緒に連れてさがすわよ。』

『何勝手に仕切ってんの?中心は私なの!』

『ならあなたは、このゲームについてすべて知っているの?私は、何年も何十年も、このゲームをしてきた。でも手伝うのはあなたが初めてかしらね。だから、どう接していいのか分からないけど、なるだけ、適切に手伝うわ。』

初めてだったんだ・・・

『もう、チャイムなるから・・・4人で話そう。』

それと同時にチャイムがなった。