「ちょっと、放課後。話があるからちょっとまっとけよ・・」
っと突然私にそう言ってきたのは、伊野 敬介。
放課後。私は、いわれた場所でまっていると・・・
「優愛。俺。お前のことが、好きなんだ」
私の脳内は、快適なはずだったのだが、このときはなぜか、困惑状態。脳内プログラムは故障・・・
「本気で。好きなんだ」
私が、困惑しているのにも関わらず、話を続ける敬介。
「ちょっと・・まってよ・・」
敬介の言っていること自体。理解のできない
私って馬鹿?なの?
「返事。考えてくれよ。。」
すたすたとさっていく敬介。私は、唖然としていた。人生初めての、告白。
が、こんな形になるなんて。 もちろん。私も敬介のことが好き。
だから、夢じゃないのかって。つい、思っちゃう。
私-いつから敬介のことが、好きだったっけ。

そう。あれはたしかー高校入試前。私が中3の時。塾で一緒になって、毎回、テストで敬介に負けてて。それを、競ってる間に、、好きになってたんだ。
いつも、たった一点さで負けてたんだ。私が、ここの高校を受けようとしたのも敬介を、追いかけてたからかな。塾だって。同じところを、わざと選んで、でも敬介には「たまたま...」としかいってないけど。
返事...かぁ

勉強ばかりしてても意味なかったのかな。こんなことすら、分からないなんて。
私。おかしくなっちゃった。

次の日。
今日は、中間テスト。 やばい なんにも復習してない。昨日のことでいっぱいになってた。こうなったら一か八か、の勝負だ。割合的には、圧倒的に無理のほうが強い。
「よーい...はじめ!!」
先生の声と同時に皆の回答用紙が、めくられる。
...やばい 全然。わかんない。

ちょっと、、どうしよう カンニング。。なんてできないし。敬介のことなんて考えてる暇じゃない!!

「やめ!」
はっ!っと我に返ると、テスト用紙は埋まっていない。補習かもな。っと思いながらも、回収されていく解答用紙。

休み時間。友達の、由衣と瑠亜が近づいてきた。
「ちょっとー優愛。あんた..大丈夫?」
瑠亜は何を言っているのだろう。私は特に何も変わっていないはずなのに。。
「何が?」
思わず反論。
「何がじゃなくてよ。クマがすごいよ?」
クマ?あぁ。昨日全然寝れてなかったからな。
「そう?トイレにでもいって手入れしてこようかな。。」
「トイレ?危ないから、私達もついていくよ。」
「ぅんぅん。ここの女子トイレわぁ、危険だからねぇ」
ちょっと、ゆるふわ風な由衣も言ってきた。
トイレに行くくらいいいのに。っと私は思った。
「いいよ。大丈夫。一人でいってくるね」
私は、大丈夫と何回もいった。
「そう?なんかあったら、ってかあるから、すぐにおいでよ?」
瑠亜が言ってきた。
「そぉだよぉ。すぐ、戻っておいでよぉ?」
二人して・・・でも私を心配してくれてるんだ。優しいな・・
「うん。すぐに終わるよ。」
そういって私はトイレの方に向かった。
この後。何が起こるかも知らずに。。


ガラガラッ
トイレのドアを開け。鏡のところに行った。うわークマがひどいな。。
どうして、気づかなかったんだろう。っと思いながら手入れをしていた。

すると、しばらくたってから、ある視線を感じた。いかにも、ストーカーされているような。。
鏡を見ると、後ろには、おかっぱ少女が立っていたのだ。
誰だろう?っと思いながら、振り返ると、真後ろに、少女が立っていたのだ。
「きゃーーーー!!」
私は、叫んだ。けれども、少女はびくともせず。真顔で立っている。私は、気を抜かずに、
「どうしたの?なんで、ここにいるの?」
っと聞いた。
すると...少女は、急に顔を見上げて、目をくりくりさせながら、私を見ていたのだ。。
その顔は、なにかに取り付かれているようにも見えた。
ガラッ
ドアが開いた。。誰?
「大丈夫!?優愛!」
瑠亜と由衣だ。
「こっこの、トイレに・・・」
私は、よれよれの声で必死に言った。
「やっぱり、、優愛も見たんだね。。」
どういうこと?見たって。あの子を?
「優愛ぁ。それ、ホントぉ?」
意味不明。
「どういうことなの?」
私は尋ねた。
「あのね、このトイレは一人で行くと、危険なトイレなの。さっき見たんなら、分かるでしょ?あの子。見ちゃいけないのよ。。見ると、大変なことになっちゃうんだって。」
あの子。か。
「優愛。鏡でしか見てないでしょ?」
瑠亜が私に尋ねてきた。
鏡?
「いや。実物で、、みちゃったけど。なに?」
瑠亜は驚いたようだった。そして
「。。もう、いこっか!」
っと由衣と顔を見合わせた。
「ぅん!そぉだねぇいつまでもぉここにいたらぁなんか、嫌。だもんねぇ」
っといって、出てく瑠美たち。
「ほら!優愛も!行くよ?」
「うっうん。」
あわてて瑠亜の後をついていった。
ん?なにを瑠亜達はさっきから話しているんだろう。
気になったけど、聞く必要もないと思った。
気になって後ろを振り返ってみると、、そこには...
「きゃああああぁぁぁ!!!」
私は、また叫んだ。
「優愛!どうしたの!?」
先に進んでいたる瑠亜達が、戻ってきた。
「瑠・・・美・・もう、嫌。」
さっきの少女が、こちらを見て笑っていたのだ。
「やっぱり。優愛。あんた、、狙われてるよ。。」
「ぅん。優愛ぁ。やばいよぉ」
由衣まで。私は、よく分からなくなっていた。

放課後。
私は、二人と帰る方向が違った。なので、途中で分かれる。
正直。分かれたくもない。あんなことがあったのだから。。
「きりーつ礼。さようなら。」
私は、すたすた帰った。今日は、もう一人で帰りたかった。
でも、それはすぐにまちがいだと思わされる。
階段を下りる途中にある踊り場でとまり後ろを振り返り、また前を向くと・・
あのときの少女が居たのだ。。
また、不気味な笑みを浮かべながら。
「ん。あそぼ、、」
かすかに聞こえたその声に耳を傾けると
「遊ぼうよおおおおお!!!!!!!!!!!」
と、大きな声で言った。
だが、周りには聞こえていないらしい。
「いいよ。お姉ちゃんと遊ぼうか。」
私は、ゆっくりゆっくりと近づくと..
「やったぁ。」
っとまた、私の顔を見て、目をくりくりさせていた。
「ちょっと。。何をするつもりなの?」
ドン!
私は次の瞬間。少女に階段から突き飛ばされた。
「迎えに来たよ。ねぇ、遊ぼうよ。。」
私は、その声をしっかりと聞いていた。
ああ私は結局。どうなったんだろうか。。
そんな、考えているうちにも、私の体からは、血が流れている。周りからは、叫び声。その中で、私は死んでいた。