そしてやってきた夏休み


海へ行くことになったあたし達は、駅前で待ち合わせしていた……んだけど


「奏遅ぇ…」

「来ないわね」

「あたし達だけで先行っちゃう?
どーせあいつのことだから寝坊してそうだし」

「それもそうだな
じゃ、先に行くか」




電車に揺られてから約1時間
目的地の海へはまだまだ遠い

そして、優太の携帯に電話がかかってきた


「あ、奏からだ」

「あたし達が遅刻してるって思ってそうね」


「もしも「おい優太!誰もいないんですけど⁉︎」

めっちゃ聞こえてるし


「いや、だか「どーせみんなして寝坊でもしてんだろ?
俺優しいから待っててやるよ!早く来」


話してる途中なのに電話切った…笑

「イラつくわぁ〜笑」

「完っ全に勘違いしてるし」

「あら、奏から電話」

次に奏から電話がかかってきたのは喜心

「あ、喜心?待ち合わせ場所にまだ誰も来てないんだけど、お前も遅刻?」

「いえ、みんなでもう電車乗ってるわよ」

「は⁉︎まじで⁉︎なんで待ち合わせ早まってんの⁉︎」

「早まってないわよ待ち合わせは10時よ」

「え、でもさっき10時になったばっかじゃ……
は?11時⁉︎」


バカだ、こいつ
時計の見方もわからないのか