ところで、もうおわかりだと思うけれど。

ぼく・・・あ、姫村林檎です眼鏡女子です。

ぼくは王子くんに片思い中なのだ。

このことを知ってるのはただ一人、めーちゃんだけ。
だって、そんなに表だって言えるような発言じゃないでしょ?

まあ、そんなめーちゃんにさえ話してない秘密があるんだけどね。


結論からいうと、ひっそりとした片思いなわけですよ。
わけ分かんないね。


・・・あ、もう職員室前だ。
このぼくがこんな短時間で職員室前につくとか異例だ。

「失礼しまぁ~す。」


「お、来たか。」

うっ、
先生、なんでそう待ちかねてる的な感じなんですか。

「すいませんでしたしゅくだ「そんなことより今日、光村と生徒会の仕事してくれないか!?」


・・・。
恐らく、今のぼくの顔は最悪だろう。開いた口がふさがらないとはこういうことを言うんだ。

「え、え、な、なんでぼ、わたしと光村くんで!?」
「え、駄目なのか?おまえら二人とも学級委員だろ?」
そういう問題じゃなーい!

「頼む!受け持ったから!」

ああ、この先生はもう救いようがない。ここまで願う教師なんて観れるものじゃないと思う。
しかし待とう。

これは先生への借りができるし、王子くんと近づくチャンスでは・・・?

「はい分かりました!やります!」
「じゃ、その提出物をおいてこの資料を持って行ってくれ。」

なんだかんだいって提出物覚えていました。
そして、提出物の変わりにぼくに付きつきられたものは見てるだけで目が回る資料でした。