☆You☆


美容院を出る頃には
外は すっかり 真っ暗だった



悠太に 美容院のこと伝えるのを
忘れていた

帰りが 遅くなることも



髪型に 浮かれて 悠太の事を
忘れるなんて


私は 急いで駅に走った


駅に着いた私は 悠太に急いで
電話を入れた


「はい」

電話の向こうの悠太の怒った低い声


「ごめんね悠ちゃん 今から電車のる」


悠太は 電話の向こうで 黙っていた



「もしもし…悠ちゃん」

しばらくの沈黙の後



「尚…サイテーだな こんな遅くまで」


悠太は 淡々と言って

一方的に電話を切った


その後 電車に乗るまでの間

何度も 悠太に 電話をかけたけど
悠太は 出てくれなかった