「尚…思い出したのね 悠太のことを」


母は リビングの棚を
片付ける手を止めて

私を見て そう言った


「お母さん…悠太は 悠太はどこ」


頭が真っ白になって
その後 パニックになって

涙が止まらなくて 悠太の顔が
浮かんで

あなたのことが
恋しくて 恋しくて 恋しくて

今すぐ あなたのその
優しいあたたかい腕のなかに

飛び込みたい

悠 あなたのことを愛してると

あなたの顔を

あなたのその目を見て

悠だけを愛してると 伝えたかった