心の声


信じられない光景だった

真唯は胸が熱くなった

木村さんを励ますために

いっしょうけんめい

手紙を書いたけど

まさか、木村さんがそんなふうに

私のことを想って

くれていたなんて・・

「さて、そろそろ

あなたは現実界に

お戻りにならないと」

その人が言った

真唯はわからなかった

自分に何かできるとは思えない

私、今までどおりにしか

生きられない

選ばれたって言いましたけど

私にできることなんて

あると思えない

他人の心を変えることなんて

無理だし

だいいち

現実にもどれば

心の声なんて聞こえない

なのに、なぜ私だけが

こんなところに

連れてこられて

こんな誰も知らないことを

見せられたのですか?


真唯の目から涙があふれた