……"すき"。




「はっ、颯斗!!!」


お?みたいな顔で、私を見てくる。

あぁやめて、そんな顔でやめて。

胸が…!!



「なんだよぉ、風華〜」


あっ、そうだった。
聞くことあるんだった。


「颯斗の彼女のこと、聞かせてくれない?」




ーーーーーーーー『ノロケ、聞かせてやる!』


そう言った颯斗は、私をつれて屋上に来た。



「んで、俺の彼女なんて、なんで知りたいんだよ?」


うっ。
そ、それは……。


颯斗のことが好きだから、彼女のことを知りたいの!!





……なんてことは言えなくて。
なんて言おう。


迷っていると、ふっと笑い声が聞こえた。



「そんな悩む??

悩むほど、単純に聞きたかったんだな」



そっ、そういうこと…にしとこう。
慌ててうんうんと頷く。



「じゃあ、さっそく聞かせてやるよ!」