貝殻に込めた想い【短編】



何でそこまで否定するの?


言いたかったけど、言えなかった。



口を開いたら涙も、言葉も、全部溢れだして。


ブスって言われそうだから。


遠くの海を見て堪えた。



「聞いてんのかナデシコ」



強引に横に向かせられた顔。


あいつの顔が目の前にある。


幼なじみでもこんなに近づいたのは初めてかな。


いつもと違う真剣な目。


逸らしたいけど逸らせなかった。



カッコよすぎるよ……。



変なところでそう思ってしまう。



でもやっぱり甘い香りがする。


彼女の香水……だよね。


あの子甘い甘いほんわかとした香水似合いそうだもん。