ジーっと見ると、あいつは少し焦ったような速い口調で喋り始める。
「昔、俺の誕生日にナデシコがくれたの思い出したからだよ、文句あるか?」
えっ、そんなことあったっけ?
「全然覚えてない……」
「あぁそうかよ。まぁ別にいいけど」
昔――……か。
そのことは忘れたけど、優真との思い出は沢山ある。ありすぎるほどに。
年を重ねるごとにその思い出の数が少なくなって、でも鮮明になる。
そういえば小6から中2なんて思春期もう大爆発でお互い全然喋ってなかったけどそれでも、いつの間にかちゃんと戻ってたよね。
「ねぇ、優真」
「……なに?」
「今までありがと」
「あーー部活忙しくなるし、離れるし、滅多に会えなくなるかもしれないからな」
「うん」

