明智は、クラスの男子でもまぁまぁ仲いい方の男子。
お互いに趣味が合って、学校でよく喋ったりLINEで話したりしている。
最近は受験で話してなかったし、春休み中は全然会ってなかったから久しぶりだなー。
あっ、でも今ここに来られるとヤバイ。
わたしと優真が学校では全然喋らないのにこんなところで会ってたら完全に怪しまれる、というか説明が面倒くさい。
「優真は見ないから、ちょっと明智んとこ行って来ていい?」
「行くな。もうすぐだから」
行こうと後ろを向くと手首をギュッと捕まれる。
「さっきからそればっかり……」
文句を言いながらも、わたしの顔が赤くなりそうで、収まれー、熱いのー。
「ほい」
そう言われると、首にずっしり重いものがのし掛かった。
「はい!?」
「貝殻の首飾り。行けば?」
「あっ……うん」