殺戮都市

「……死神さんの名前は何なんですか?俺が教えたんだから、死神さんも教えてくださいよ」


「そ、そういう手口で来るか!?見た目によらず、キミは強引なんだな……」


ただ名前を聞いているだけなのに、強引も何もないと思うんだけどな。


別に減るもんじゃないし、死神の名前が何だって、困る事なんてないだろうに。


「名前を教えてくれるまで、ずっと聞きますからね。死神さんは、ただの死神じゃないから……そんな呼び方したくないんです」


なんだか、相手が女性なだけに口説いているような情けなさを感じてしまう。


「分かった分かった……でも、笑うなよ?」


「笑ませんって」


名前で人を笑うなんて失礼な事を、するはずがないじゃないか。


そりゃあ、有名人の中には、ブサイクを売りにしていて名前が可愛いなんて人もいるけどさ。


それと現実は違うからね。


「え……恵梨香。北条恵梨香」













……めっちゃ可愛い名前が来た!!









この風貌からは想像出来なかった、お嬢様っぽいやつ!


「あ、い、今笑ったな!?だから言いたくなかったんだ!」


慌てたように立ち上がって、怒ったように、死神……恵梨香さんは小さく拳を振り上げた。