殺戮都市

女の子を見送った後、俺と死神は近くのビルに身を潜めた。


本来なら目的の為に、あまり目立つ行動は取りたくないのに、女の子を助ける為に目立ってしまったかららしい。


オフィスビルの一角、デスクが並んだいかにもという部屋の中、ソファに座って俺と死神は向かい合っていた。


……何だか気まずいな。


さっきまでは可哀想な女の子がいたから、場の雰囲気を良くしようと話せたけど。


改めてこうして向かい合っていると、その威圧感は死神と呼ばれるだけの事はある。


「……ところで少年、キミはどうして私といる?女の子を送ったんだ、キミはキミの居場所に帰れば良いんだぞ?」


突然言われたその言葉に、俺は驚いた。


どうしてって……てっきり、一緒にいて良いものだと思っていたから、その言葉は予想外。


「ダ、ダメですか?確かに良くしてくれる人はいましたけど、死神さんの方が居心地が良いって言うか……身を危険に晒してまで女の子を助けた姿に感動したんですけど」


上手く、しっくり来る言葉が見当たらない。


だけど、俺の言葉には嘘はない。


新崎さんや奈央さんは敵との戦い方を教えてくれて、良い人と思うけど……その、敵だ味方だと言うくくりに俺は納得出来なかったから。