殺戮都市

このイカれた街の通りを堂々と歩き、東軍と南軍の境界である光の壁までやって来た。


「自分の陣地に戻るのは出来るんですよね。良かったね、次は……変なのに捕まるんじゃないよ」


女の子にそう言ってみるものの……物凄い違和感がある。


同じ日本人、同じ高校生なのに、誰が決めたか敵同士。


この女の子が、光の壁の向こうに行ってしまえば……次会う時は殺し合いの中でという事になる。


「あ、ありがと……でも、戻ったって友達なんていないし……」


安息の場所なんてない……そう言おうとしてるのかな。


「だからと言って、戻らなければ一緒身体を弄ばれる運命だぞ?それでも良いのか?ここは敵陣だ、居場所なんてどこにもないんだ」


淡々と話す死神に、冷たいという印象は感じなかった。


俺だってそう思うし、仮にこっちに残ったとしても、友達なんて出来るとは思えないから。


「そう……だね。えっと、助けてくれてありがとうね。この制服、次に会った時に返すから、絶対に死なないでね。私もそれまでは生きるから」


あんな目に遭ったのに強いんだな。


俺のイメージだと、レイプされた後は怖くて震えてるだけかと思ったけど。


女の子はニコッと微笑んで、光の壁の向こうへと歩いて行った。