殺戮都市

動けないわけじゃない。


手も足も動くし、クイーンの動きをしっかりと見る事も出来ている。


だけど……どうやって戦えば良いんだ、こんなやつと。


おっさんが簡単に殺られるような相手だ、星4+の恵梨香さんが相手になるはずがない。


気を抜けば、あっという間に殺されてしまう。


「少年、どうする?これではジリ貧だぞ。戦力を削られて、いつかは全滅してしまう」


「分かってますよ……だけど、どうしようもないじゃないですか。あのバリアを破らないと勝ち目なんてないのに……」


その方法すら見付けられていない。


単純に俺の力が足りないだけなのか、武器レベルが足りないのか。


もしも後者だとしたら、今すぐにでも強化すればなんとかなるかもしれない。


「恵梨香さん、今から武器の強化をしますから、あいつの攻撃で死なないようにしてください」


「む?分かった。逃げ回るだけなら何とでもなるだろう」


この力の差があるやつが相手だ。


向こうからしてみれば、俺も恵梨香さんも同じくらいの強さにしか思えないだろう。


ほんの一瞬の隙で、命を落としかねない相手を前に、武器の強化をするのは正直怖くもあった。