殺戮都市

隼人からすれば、攻撃も出来ないやつらが階段でオロオロしているより、一人の方が身動きが取りやすいという事なのだろう。


「真治君、ここは彼に任せよう。飛び付くにしても、あの怪物より下にいる僕達ではどうしようもない」


今まで、強大な敵と戦う時、俺自身が戦力にならないなんて考えた事がなかった。


いつも俺がなんとかしなければって思ってたし、俺がいなければならないと思うようになっていた。


それは俺の思い上がりなのだろう。


俺がいなくてもこの一ヶ月間、街は当たり前のように時間が流れていたんだし、皆それぞれ強くなったんだ。


「分かった、隼人に任せる」


「おう、ガキは大人の言う事を聞いておけ」


ニッと笑った隼人に頷いて、俺は走り出した。


おっさんと明美さんも一緒に。


それを確認したのか、背後から銃声が聞こえる。


さすが星5レアの拳銃。


恵梨香さんのデリンジャーでは傷が付かなかったビショップの皮膚の表面を、浅いとは言え削っている。


血も出ない、鱗が削れた程度ではあったけれど、今までで一番有効な攻撃だ。


上からも下からも銃声が聞こえる中、俺達は螺旋階段を駆け上がった。