殺戮都市

「本当に出来るとか思ってるわけ?あんた、前に戦った時に傷一つ付けられなかったじゃない」


こんな時にでも、明美さんはやけに突っ掛かって来る。


確かにその通りだし、俺があれからどれだけ強くなったかというと、殆ど変わってはいないだろう。


だけど、今はあの時とは違って隼人もいるし、何より逃がさなければならない人達もいない。


周りを気にする事なく、思う存分戦えるのだ。


「こいつは、装甲が硬くて刃も通らない。関節部分なら脆いかなと思ったけど、薄い装甲が何枚も重なってて防御は完璧なんだ」


戦ってみて分かった事を話すと、明美さんは呆れたような表情で。


「だったらダメじゃない。あんた、言ってる事が矛盾し過ぎてるよ?防御が完璧なら、何やっても無駄じゃない」


「防御が完璧なら……薄い装甲をこじ開ける!そこを明美さんの斧で叩けば……」


机上の空論かもしれない。


何せ一度も試した事がない方法だから、それが上手く行くかどうかも分からない。


いっそ、言われたようにルークを無視してしまいたくなる。


だけど、突っ掛かる明美さんに反発するように、俺は一歩前に出た。