殺戮都市

だけど……その行動は短絡的で軽率だったかもしれない。


俺と隼人がいる。


人間が二人いると認識していたはずのルークが、隼人だけに意識を向けているはずがなかったのだ。


飛び上がった俺は、空中でいきなり方向転換出来るはずもなく……この時を待ち構えていたかのように鋭い眼光を俺に向けたルークが、大きく口を開いたのだ。


まずい!


今日本刀を振るっても、せいぜい口の周りを傷付けられる程度。


そんなものでルークは止まらないだろう。


巨大な牙で俺の身体は噛み砕かれる!









そう、思った時だった。








とっさに、その反発力で逃げられるかもしれないと、棍を振るった俺の前に……巨大な銀色の何かが横切ったのだ。


「!?」


何が起こったのか……棍が銀色の何かを直撃し、二つの間に反発力が生まれる。


何が何だか分からないけれど……偶然でも奇跡でも良い、このチャンスを無駄にするわけにはいかない!


片手だけど振り抜いた棍は、俺を後方に、銀色の何かをルークの方に弾き飛ばし、辛うじて喰われずに済んだのだ。


上手く着地出来ず、無様に道路を転がって、何とか体勢を整えた俺はルークを見た。