「グオオオオオオオオオッ!」
まるで地鳴りのような、低く激しい唸り声。
ビリビリと大気を震わし、俺は思わず耳を塞いだ。
そして、もがくように暴れ始めるルーク。
それに巻き込まれないように、攻撃が終わって慌てて隼人がルークの身体を駆け下りて来た。
「離れろ真治!!巻き添えで死にたくねえだろ!」
耳を押さえる俺を左腕一本で抱えて、猛然と逃げる隼人。
「待った待った!今がチャンスだろ!」
「ああ!?何か言ったか!?」
聞こえてないのか?
良く見ると、隼人の耳にはパチンコの玉のような物が詰められていた。
近距離での大咆哮。
それにやられない為に耳栓をしていたのか。
「ここで!こいつを倒さないと!!他のやつらが殺されるだろ!!」
耳栓をしていても聞こえるように、耳元で大声を出した。
すると隼人は足を止めて俺を地面に下ろし、耳栓を取ってニヤリと笑ったのだ。
「おいおい、逃げるとでも思ったのかよ。冗談だろ?俺はよ、勝てる勝負を捨てるような勿体無い事はしねぇんだよ」
頭部を押さえ、苦しそうに悶えるルークを見上げて、再び拳銃を取り出した。



