殺戮都市

俺が行ってもどうにもならないかもしれないけど、行かなければ多くの人が死ぬかもしれない。


仮に人が建物の中に隠れていて死なないとしても、それでは前に進む事が出来ない。


微かな地鳴りがする方に向かって走る。


ポーンの数が……多い。


戦ったような形跡はなく、ポーンの数が全く減っていないのだ。


ルークを恐れて建物に隠れているからなのか、それともここが偶然人員が薄いのかは分からない。


そもそも、南軍の人間がどれだけこの戦闘に参加しているかも分からないのだ。


なんて、考えていても仕方がない。


道に溢れるポーンを次々と斬り捨てながら、俺はその震源地に急いだ。


1ブロック……2ブロック。


結構な距離を走ったところで、その巨体がビルの合間から姿を見せた。


まるでビルの一つかと思うような、圧倒的な存在感。


こんなやつを本当にどうにか出来るのか?


何も考える事が出来ない。


足止めをするにしても、倒すにしても、そのイメージが全くと言って良いほど浮かばない相手。


こんな化物は無視してしまえば良いけど……放置して、後々脅威になるようならと考えると、俺の足はルークへと動いた。