殺戮都市

俺が考えていた事を、こいつはさっさと言ってしまうんだな。


レベルが高ければ、レベルは上がりにくい。


つまり、レベルが低ければ上げやすいという事だ。


「さて、そろそろ時間です。南軍のやつらに連絡を取ってください」


「分かった……いよいよだな」


端末を取り出した木部を見て、俺も端末を操作して通信機能に切り替えた。


お互いに話が出来る機能ではなく、複数の人間に一方的に情報を伝える事が出来る機能。


一人一人に伝えている暇はないから、反応がないのは不安だけどこれを使う。


「では、ビルから出たら突撃です。良いですね?」


俺はその言葉に頷いて、部屋を出て、ビルの入り口へと向かった。


こんな時が来るなんて、この街に来た時は考えもしなかった。


ただ元の世界に戻りたいと必死になって、必死に生きてきただけ。


所属する軍を越えて、共に戦う仲間が出来るなんて。


「良し、行こう!おっさん!隼人!突撃!!」


「皆さん、行きますよ!」


俺と木部、二人の合図と共に、周囲から声が上がった。


怪物に恐怖し、上げる悲鳴じゃない。


自らの運命を変えようと、道を切り開くための雄叫びが。