殺戮都市

「協力するつもりがないならいても意味がない。殺してやるから掛かって来い」


群衆を挑発するように、恵梨香さんが口を開いた。


それと同時に、一気に群衆が動いた。


店を背にしている俺達に、武器を構えたやつらが襲い掛かる!


「なんでそんな事言うかな……」


恵梨香さんはいつも挑発的だけど、何もこんな時まで言わなくても良いのに。


日本刀を握り締めた俺は、襲い掛かってくる人の群れに向かって、それを横に振り抜いた。


俺を取り囲もうとしていたやつらの腹部から血が飛び散る。


バタバタと足元に崩れて行き、それを乗り越えてまた次のやつら。


最初は俺を殺すくらい簡単だと思っていたであろうやつらも、次第に顔色が変わり始めた。


「お、おい!押すな!押すなって!!」


「何なんだよこいつは!」


前列の人間は恐怖を、だけど後ろのやつらはまだそれを知らないからか、やる気満々で押し寄せる。


そんな不毛なやり取りが三分も続いただろうか。


足元には死体の山が築かれ、群衆は思うように身動きが取れなくなったのだ。


進みたくても、足を取られて転倒。


その上に折り重なるようにまた転倒。


もう、戦闘どころではなくなっていた。