殺戮都市

「……うるせえろ。お前みたいなガキに何が分かるんら。あいつらを守る為に戦って、結局守れなかったんらろ……」


腰を押さえながら、椅子を支えにして立ち上がろうとする中川。


まだ酒を飲もうと、カウンターの上のグラスに手を伸ばす。


あんなに頼もしかった中川が、こんなに小さく見えるのか。


それほどにショックを受けたのだろう。


だけど……だからって酒に溺れるのは違うんじゃないのか?


「なんだよそれ……悲しいのは自分だけで、こんな思いをしたやつは他にいないってのか!?ふざけるな!俺だって守りたくても守ってやれなかったやつらがいるんだ!」


中川が取ろうとするグラスを払うと、床に落ちてカシャンと音を立てて砕ける。


俺が言った言葉よりも……酒をダメにした事の方が中川にはカチンと来たらしく、今までなかったシワが眉間に現れる。


「おい……お前、何しやがるんら。ぶっ殺すろ!」


フラフラなのにウォーハンマーを取り出して、それを杖代わりにしてやっと立っている状態で、俺を睨み付ける。


「今のお前に人一人だって殺せるかよ!まだ分からないなら、俺がお前を殺してやる!」