殺戮都市

この怪物は何なんだ?


俺を喰おうとせずに、付いて来てほしいような素振りを見せている。


それは俺の勘違いなのかもしれないけど、どうしてこの個体だけが違う行動を取っているのかが気になったから、その後を付いて行く事にした。


路地を縫うように移動し、怪物達の姿もあったものの……上手い具合に気付かれる事はなかった。


この怪物が、上手く誘導してくれているのだろう。


路地を抜け、川に到着した俺は、先を行く怪物が川に下りたのを見て、少し考えていた。


光の壁が……すぐそこにある。


しかも、ここは中心部に近いのだろう。


ここからなら、日本刀を持って行けば北軍に抜ける事だって出来るかもしれないけど……。










「クゥゥゥン……」









川の中にいる怪物が、俺を待っているかのように見上げていたのだ。


「分かったよ……ここまで来たんだから、付いて行けば良いんだろ」


何で俺が水に入ってまで怪物に付き合わなきゃならないんだか。


それでも、そのおかげと言うべきか、俺が行こうとしている北軍に近付いているから、丁度良いんだけど。


この怪物が何をしようとしているのか、直接聞けないのが残念だ。