殺戮都市

ここから……1キロといったところだろうか?


黒い空が広がる夜の街では、距離感も上手く掴めない。


そして気付けば、隼人が言っていた一番高いビルが少し先に見えた。


手首の色が見えるように掲げる……だったな。


下手に攻撃されちゃたまらない。


どこまでの近付いたら攻撃されるのかは分からないけれど、俺は日本刀を持っていない左手を挙げて再び通りを走った。


何か間抜けな感じがするけど、それも仕方がないか。


キングがあるというビルが近付くにつれ、妙な殺気のようなものを強く感じる。


まるでそれだけで身体を撃ち抜かれそうな……そんな感じだ。


この殺気に、狩野が大人しくしているはずがなかった。


ビクンビクンと日本刀が反応して、この殺気の持ち主と戦わせろと言っているかのよう。


「おい……マジでやめろって!こんな所で戦ったら……」


一体何人敵に回すか分かったもんじゃない。


おかしな事が起こらないうちにと、俺は慌てて日本刀を放した。


こんな状況で怪物にでも襲われたら……少し怖くなった俺は、端末を操作してガチャをする事にした。


せめてもの護身用にと。