殺戮都市

誰かといる時は、何かをしなければならない事に必死でこんな風に考えるなんてなかった。


一人でいると……少し辛いな。


「よし、行くか」


日本刀を握り、覚悟を決めて俺はビルとビルの隙間から飛び出した。


寂しい思い出を振り払うように、頭の中を戦いの事でいっぱいにして。


少なくとも……日本刀を振るっている時はそれを考えなくても済むから。


道路の真ん中、怪物が俺に気付き、吠えようと牙を剥く。


そして口を開けた瞬間。















軽く飛び上がり、その口に日本刀の刀身を滑らせた。


声を上げると同時に、口が切り裂かれてそこから上の部分が宙に舞った。


怪物は自分が死んだ事にも気付かないようで、倒れずにその場に立っていたけど、俺はそれを無視して走り続けた。


次も、また次の怪物も同じように斬り捨てて。


悲しみが襲って来ないようにと必死だった。


そんな事を繰り返しながら2ブロックほど走り、いよいよ光の壁が地上からでもビルの隙間から見え始める。


あの近くに行って、戦闘が始まるのを待てば良い。


戦闘が始まれば、あの壁をすり抜けて北軍に入れるはずだから。