殺戮都市

「はぁ!?バベルの塔に行く!?お前正気か?矢に射抜かれて頭がおかしくなったか?」


この三人組のリーダー、隼人。


俺よりもずっと前からこの街にいて、南軍を防衛しているらしい。


「いやいや、肩を射抜かれてそういう考えにはならないでしょ。最初からそういう目的だったんじゃないの?」


女性は楓さん。


隼人と同時期にこの街に来て、以来ずっと防衛している。


「それにしたってさ、バケモンだらけの中央部なんて、行くだけでも大変だろ。ましてや塔に侵入するなんてさ」


俺を諭すように、危険性を説くもう一人の男は秀樹。


皆、ずっと南軍を守って来た人達だった。


「危険なのは分かってるけど、行かなきゃならないんですよ。一緒に行って、この街から皆で出ようって約束した人がいるから」


一ヶ月……俺が目覚めるまでの時間を、恵梨香さんはどう過ごしたのだろう。


まさか死んではいないと思うけど、あの人は平気で無茶をするから心配でもあった。


「……そいつぁ、コレか?」


俺の言葉に反応して小指を立て、いやらしい笑顔を浮かべる隼人。


なんだか、俺よりもずっと年上なのに、まるで同級生とでも話しているかのような感覚だった。