殺戮都市

走り出した俺は、身体を通り過ぎる風を感じながら、柵を睨み付けた。


踏み付ける場所は決まった。


狙いを定めて飛び上がった俺は、柵を踏み付けて大きく道路の反対側にあるビルへと飛んだ。












シミュレーションでは、ギリギリ届くはず……なんだけど。


空中で手足をバタつかせてもがく俺に、着地地点にいる人間が気付いて武器を向けたのだ。


「嘘だろ!?」


こんな事までシミュレーションしてない!


「おい!止まれ!!」


「無茶言うな!」


迫る俺に、一斉に矢弾を放つ屋上の人達。


普段ならどうって事のない速度の矢が、俺の速度と合いまって凄まじい勢いで俺に迫る。


一本、二本と立て続けに弾く事は出来たけど……三本目のボルトは運悪く俺の右肩を貫いたのだ。


「ぐうっ!」


その衝撃と共に脳裏をよぎる「失敗」の文字。


不意の一撃により、僅かに勢いを失った俺の身体は、想像していた着地地点より手前。


屋上に届かずに……俺の眼前にビルの外壁が迫った。


「やった!撃ち落としたぜ!」


そんな声が聞こえて、俺はビルの外壁に衝突した。