殺戮都市

安心していた俺達に迫る、謎の人物。


いや……謎なんかじゃない!


手首の色が俺達とは違う。


戦闘中にこのビルに逃げ込んで、南軍の人間を殺す機会を伺っていた北軍の人間!


「危ない!」


振り下ろされたスコップに合わせるように日本刀を振り、それを弾いた。


切断してしまえば……残った部分がおっさんの頭部に直撃してしまうかもしれないから。


「くそっ!」


北軍の男の声に、慌てて振り返るおっさん。


すぐさま槍を構えて、戦闘体勢に入る。


2対1……それも星5レアと星3レアの戦い。


これは勝負にならない。


一瞬で勝負が付くのは目に見えている。


「待つんだ。今はとんでもない怪物が外をうろついている。こんな所で小さな小競り合いをしている場合じゃない」


怪物の前では、北軍も南軍も関係ないと言わんばかりに、おっさんが北軍の人間をなだめる。


俺達にしてみれば、楽にソウルを稼げる相手だけど……この北軍の人間にしてみれば、不意打ちが失敗した今、万に一つも勝機のない相手だ。


「そ、そうやって油断させて、安心した所で殺そうって魂胆だろ!」


……まあ、そう言うよな。


敵の言う事なんてそう簡単に信じられるもんじゃない。