殺戮都市

振り下ろされる怪物の拳。


ガードレールを乗り越えようとしている俺達に迫る。


このまま走っていては間に合わない!


「飛べ!!」


前を走るおっさんにそう叫び、ガードレールを蹴って、俺はビルの入り口に向かって飛び込んだ。


おっさんも同じ事を考えていたのだろう。


その体型からは想像も出来ないほど見事な跳躍で、怪物の拳を回避したのだ。


ドゴン!という音と共に、風圧が背中を押す。


ゴロゴロと地面を転がり、ビルの中に入る事が出来た俺は、すぐさま起き上がり道路の方を見た。


おっさんが言った通り、どうやら中まで追ってくることはなさそうだ。


それに……建物を破壊する事もない。


俺達にルールがあるように、怪物にもルールのようなものがあるのだろうか。


「やれやれ……真治くんはいつもあんな無茶な戦いをしているのかい?僕には真似出来ないよ」


ハハッと笑いながら、呆れたような表情を俺に向ける。


「戦い方なんてろくに教えられないまま、戦闘に参加したからね。仕方ないんじゃ……」


と、安心しておっさんを見た時だった。












おっさんの背後に、スコップを頭上に掲げた男が立っているのに気付いたのだ。