殺戮都市

こんな武器じゃなくて、明美さんの持っている大斧くらいじゃないと効果的なダメージは与えられないかもしれないな。


その明美さんは避難の方に回ってるし、俺とおっさんでは無理な話か。


だけど……この考えが正しいのか誤っているのか確かめたいという気持ちもある。


「もう良いよ!ここらにいた人はもう避難したから、早く逃げて!」


と、このタイミングで俺の好奇心を削ぎ落とすかのような明美さんの声。


左手にあるビルの入り口で手を挙げて、俺達に知らせてくれていたのだ。


「聞いたね真治くん。僕達の役目は終わった。次は僕達が避難する番だ」


放っておいたら戦いを続けると思ったのだろうか。


おっさんは俺の腕を掴んで、不安そうな顔を向けたのだ。


「……分かってるよ。大丈夫、無茶な事はしないから」


そうは言ったものの、本当は試してみたい。


だけど、この人の良いおっさんは、俺が戦えば一緒になって戦うだろう。


この人は……そんな人だ。


おっさんに頷き、近くの建物を探した俺は、一番入り口が近い右手のビルへと走った。


ルークは次の攻撃のモーションに移っていて、回避するにはギリギリのタイミングだった。