殺戮都市

ゴツゴツした怪物の肌を踏み締め、目指すは装甲に守られていない頭部。


俺だけの力だと、こんな行動は取れなかった。


日本刀の中の狩野の意識が、また俺を乗っ取ろうと狙っているのか。


例えそうだとしても、今の俺にはありがたい。


普通なら、バーコードのおっさんが言うように戦える相手じゃないから。


肘を通り過ぎ、もう少しで肩に辿り着くという所で……ルークも、動かずにジッとしているわけではなかった。


地面に手を付いて、身体を起こしたルークが、俺を振り落とそうと腕の角度を急にする。


「うわっ!わわっ!」


さすがに足場が踏ん張れないくらいに斜めになってしまっては、どうしようもない。


振り落とされまいと日本刀を腕に突き立てようとしても、強固な装甲が刃を弾いてしまう。


これはダメかと、諦めて着地姿勢を取ろうとした時。













俺は、ある事に気付いた。


それは、ほんの一瞬の事で、俺が振り落とされる事に変わりはないんだけど。


落とされる瞬間、ルークの腕を軽く蹴り、距離を取って地面に着地した。


体勢を整えるまで怪物から視線は逸らさないで。