殺戮都市

真っ二つに避けるポーン。


赤い血を飛び散らせて、地面に崩れ落ちる。


そのポーンの亡骸の向こうに……ルークが拳を握り締めているのが見えた。


しまった……ポーンが目隠しになって、ルークの行動を把握するのが少し遅れた。


瞬間、身体にゾクッと冷たいものが駆け巡り、感じる死の予感。


巨大な拳が轟音を上げて俺に接近する。


なのに、俺は日本刀を振り下ろした体勢のままで。


普通なら死ぬしか道がないこの状況を、どう生き抜くかと必死に考えを巡らせた。


時間にして、0.1秒も経っていないと思う。


狩野ならどうやってこの攻撃を回避する……。


どう身体を動かす。












その答えは……こうだ!


下ろしたままの日本刀を地面に突き立て、その柄に足を掛けて軽やかに飛び上がった。


前のめり気味だった俺が、無理なく移れる動作はこれしかなかった。


まるで体操選手のように宙を舞った。


やるつもりはなかったのに、綺麗に回転しているのが分かる。


俺の下をルークの拳が通り過ぎ、その腕に舞い降りるかのように着地した。


すぐさま日本刀を抜いて、その巨体を駆け上がる為に。