殺戮都市

振り下ろした日本刀が、怪物の腕の装甲を容易く切り裂く……というのを期待していたのに。


装甲は、俺の攻撃をあっさりと拒絶し、傷一つ付く事なく日本刀を弾いたのだ。


「何て……硬さなんだよ!」


刃が通らない。


それが何を意味するか、考える間もなく身体が動いてその場から飛び退いた。


瞬間、怪物の手が開いて、何かを掴もうと暴れ始める。


地面をバンバンと叩き、飛び退かなければ、この手に叩き潰されていたかもしれない。


「真治くん!無理はするんじゃない!倒す事を考えるな!」


「分かってるよ!」


今は、人の避難が最優先だ。


だけど……こいつを倒せないままで良いのか?


今は倒さなくても、もしも倒さなければ先に進めない事態が発生したら、俺はどうすれば良い?


そんな事を考えながら、俺は必死に身体を動かした。


怪物が大きく横に腕を動かして、なんとかそれを回避。


叩き潰された人間の肉を食い尽くしたポーン達が、さらなる肉を求めて、俺達に襲い掛かる。


かまっている暇なんてないのに……。


牙を剥いて、俺を食おうと迫るポーンの手。


俺は構えた日本刀で、ポーンを頭部から切り落とした。