殺戮都市

そこから、俺が知らないひと月の間で力を付けた二人の戦いっぷりは凄まじかった。


その華奢な体躯からは想像もつかないようなパワフルな動きで、斧を振り回して北軍の人間をなぎ倒して行く。


おっさんはと言うと、その性格の通り、細かく丁寧な槍さばきで敵を仕留める。


中年太りの動きにくそうな身体で、よくもまあこれだけ素早い動きが出来るもんだと思う。


俺も、負けてはいられない。


二人とは違って、俺は典型的なインファイター。


距離を詰めて、懐に飛び込んで戦う事しか知らない。


危険はあるけれど、敵の呼吸すら感じ取れるほどの距離だと、その動きが読みやすい……ような気がする。


俺達の戦いぶりに触発されてか、身を潜めていた南軍の人間も勇気を奮い立たせて北軍に襲い掛かる。


最初から、不利な状況だなんて思っていなかったけど、戦いに参加する人が増えて、ますます優勢になった。


俺達を取り囲んだ事が仇となり、そのさらに外側から包まれた北軍が、逃げ場を失い次々と倒されて行く。


もう、大勢は決した。


ここでの戦闘は、南軍の完全勝利。


死体の山の中で俺達は、返り血に染まりながら立ち尽くしていた。