殺戮都市

思い返してみれば、明美さんが俺に好意的な感情を持っていた時なんてなかったような気がする。


いつも文句を言ったり、敵対したり……。


俺が何を言っても、それを理解してくれようともしなかった。


そんな明美さんが、俺に武器を向けるのは当然のようにも思えて。


北軍の人間が残っているというのに、俺にも同じように武器を向けたのだ。


「明美さん!俺に敵意を向けないでください!今は同じ軍同士で戦ってる場合じゃないでしょ!?」


「気安く名前を呼ばないでよ!!敵意を向けるなって、私を殺したやつが良く言えたものね!」


それを言われると、言葉に詰まる。


明美さんと戦っていた北軍の人間も、手首の色が同じ者同士で武器を向けている事を不思議そうに見ている。


「あれは……あれは!明美さんが奈央さんを殺したからだろ!!ソウルが0の奈央さんを射抜いたのは誰だよ!自分のやった事を棚に上げて、全部俺のせいにして!」


思い出したくないのに……奈央さんの胸から、明美さんが放ったボルトが飛び出して来た光景が思い出される。


斎藤が悪いんだ、あれは明美さんが悪いんじゃない……なんて思えるほど、俺は大人じゃなかった。