殺戮都市

戦闘がまだ継続している状況で、いつ襲われるか分からない恐怖に、周囲を警戒せざるを得ない。


いくら俺でも、路地から矢でも射られたらなす術なく殺されてしまうだろう。


中川のような、攻撃を受け付けない肉体を持っているわけじゃないのだから。


光の壁に近付くにつれ、悲鳴や怒号がそこら中から聞こえ始める。


武器と武器が接触する音も、微かに聞こえるほどだ。


敵も味方も……近くにいる。


そう感じた俺は、周囲を警戒しつつ音のする方向へと急いだ。


運良くと言うべきか、怪物の姿はこの道にはない。


次の大通りはどうかなと、交差点に差し掛かったその時。














ヒュンッ!
















と、風を切る音が俺の耳の横を通り過ぎた。


今のは……矢か!?


危ない。


辺りを警戒するあまり、正面への注意が薄くなっていた。


一応腕を出して、色を見せている俺に攻撃して来たという事は、北軍の人間に間違いない。


道路の脇に停められている車の向こう。


そこに俺に矢を射ったやつがいる。










「うおおおおおっ!!死ね死ね!皆殺しだ!」


「皆耐えろ!絶対にここを守り切れ!」











この大通りは……俺だけじゃない、戦闘の最前線とも思えるほど、人達が殺し合いをしていたのだ。