殺戮都市

また血塗れになった。


人を怖がらせないようにと気を付けていても、細かい血飛沫まで回避する事は出来なくて。


結局頭のてっぺんから血を浴びていた。


ビルに戻り、二階。


もう、あの三人に何を言おうとしていたのか、何を見せたかったのかも分からなくなっていた。


ドアを開けると、案の定三人は窓際で俺に冷たい視線を向けていて、歓迎してくれているような表情ではないと言うのが分かる。


「……お前、化け物かよ。俺がお前みたいに強くなれるなんて、とても思えねぇよ」


敵じゃないのに……女性の前に立って、俺から守ろうとしている。








これが現実なんだ。










戦う事を放棄した人間に、戦う姿を見せてもダメなんだ。


あいつは自分とは違う。


あいつはおかしいんだと、自分の正当性を見つけ出して否定する。


戦う事を……強くなる事を諦めてしまった人間には、何を言ったって。


少し悲しくなって、部屋を出ようと三人に背を向けた時だった。








「あ、キミ……」







中年男性の声が聞こえて、俺は足を止めた。