殺戮都市

その首に、怪物達が手を伸ばして、奪い合いを始める。


そして、木部の身体もまた、倒れる前に怪物に掴まれて牙を立てられたのだ。


バキバキ、グチャグチャという不気味な音が辺りに響く。


俺がまだいると言うのに、それも忘れているかのように木部の身体を貪る。


数々の死体を見て来たけど……怪物に喰われるのは気持ちが悪い。


内臓は引き出され、頭部は砕かれて脳が見えている。


胃は空っぽのはずなのに、何かが逆流してくる感覚に、喉の奥が苦しくなる。


「うっ……おええっ!」


吐きそうになっても、胃液すら出ない。


俺が何をしていても、目の前の餌に集中して、怪物達は俺を無視。












今のうちに殺してしまった方が良い。











そう感じた俺は、死体を貪る怪物達に近付いて、その頭部に日本刀を振り下ろした。


一匹、二匹……。


木部の身体が残っているうちに、全ての怪物を倒す事が出来た。


血に染まった大通りの交差点。


食い散らかされた木部の身体が光の粒に変化し始める。


木部もまた、北軍のどこかで生き返る。


俺のように、何ヶ月も先……って事はないだろうけれど。