殺戮都市

「くそっ!」


木部に攻撃する絶好のチャンスだというのに、怪物が邪魔をしてそれも出来ない。


目の前の木部か、飛び掛かる怪物か、一瞬迷ってしまい、どちらに攻撃する事も出来ずに俺は左に飛んだ。


怪物は、今俺がいた場所に腕を振り下ろして着地した。


空振り……だけどすぐさま身をひるがえし、俺と木部を視界に捉える。


その一匹だけじゃない。


総勢8匹もの怪物が、俺と木部を取り囲んだのだ。


「下品な怪物が、今では我が物顔で街を闊歩している。全く……腹が立つと思いませんか?」


囲まれて、それでも笑みを浮かべる木部。


この程度の数なら、ピンチでもないという事だろう。


「北軍が東軍のキングを破壊したからだろ。上手くバランスを保っていれば、こんな事にはならなかったんだ!」


「それがこのゲームのルールなんですよ?ルールに従った行動を取って、文句を言われる筋合いはありませんね。それに……南軍も西軍のキングを破壊したじゃありませんか」


俺が知らない所で起こった事、だから俺には関係ないと言いたいけれど……知っていた所で、俺がそれを止められたのか。


大きな流れの中では、俺なんてちっぽけな存在なのだ。