殺戮都市

追い詰められて、死ぬ気で俺との距離を詰める東軍の男。


アイスピックで刺そうと手を伸ばした時。












その手が力なく開かれ、赤い鮮血が視界に飛び散った。


一人の男が、包丁で東軍の男の腕を斬り付けたのだ。


それに続いて、他の二人も狙っているかのように腕や脚に攻撃を加える。


ナイフでもう片方の腕を刺し、ハンマーで脚を折る。


苦悶の表情を浮かべて、呆気なく崩れ落ちる東軍の男。


悲鳴を上げるのも忘れるほど痛いのか、小さく潰れたような声を上げるだけだ。


俺は……その凄惨な現場を何もする事も出来ずに見ているだけ。


何が起こったかさえも分からない。


「儲け儲け。おい坊主、ナイスな引き付けだったぞ。こいつは俺達が連れて行くけど、良いよな?」


ガタイの良い、いかにも殺し慣れていますというような風貌の、ハンマーを持った男が俺に問い掛ける。


答えも待たずに、他の二人が東軍の男を両脇を抱えて、無理矢理にひき起こす。


連れて行くって……どこに連れて行く気なんだ?


ソウルが欲しいだけなら、この場で殺しても良いはずなのに。


「あ、あの……こ、殺すんですか?」


怖そうな人達を前に、俺は震える声を絞り出した。